アート作品
アート作品紹介
今回の大会テーマ「感性と理性のリバランス」の実践の一つとして、アートとサイエンスのコラボレーションに取り組みました。
将来世代へのメッセージを今後永きに渡って残る形にした作品、一瞬の輝きを芸術表現に昇華させた作品、大会テーマに寄り添い「共存・共生への祈り」を込めた楽曲・映像作品をアーティストの方々に制作していただいております。
以下にその内容とアーティストについてご紹介させていただきます。
(なお、これらは 6月14日の開会式でも実演あるいはご紹介いたしますので、こちらにもご参加ください。)
なお、本アートプロジェクトは、GYA のワーキンググループ Science + Art = Peace and Justice を主体として進められました。
「植物の一年時計」
作品説明:
植物が1年にわたり順に開花するようデザインされたアートガーデンです。GYA総会開催にあわせて、九州大学(伊都キャンパスビックオレンジ前)に制作されました。 九州北部豪雨災害(2017年)の復興支援として「黒川復興ガーデン」を制作したことから発想を得ています。このアートガーデンは、九州大学にある「生物多様性保全ゾーン」に自生する在来種を中心に植栽されています。また、方角を明記し、日の出入り、北極星の位置など、星々と自分のつながりを感じるように設計されています。このガーデンは、修験道の曼荼羅のオマージュであり、大いなる関係性の中で私たちが生かされていることを表現しています。人々の心の中に、自然の循環や時間への想像力を喚起し、現在の植生を将来世代に伝えるものです。
作品紹介:https://youtu.be/u3F5ECIiulc
詳細:http://www.design.kyushu-u.ac.jp/~tomotari/SeasonalFlowerClock.html
【作品制作】
知足美加子
九州大学大学院芸術工学研究院 教授
【植物監修】
矢原徹一
九州オープンユニバーシティ 理事
【造園】
宗像緑地建設株式会社
【動画制作】
九州大学知足研究室 (渡邉慧大、濵田輝、内藤真星、依田拓海、於保杏咲、伊藤連胆)
【協力】
英彦山神宮
曹洞宗万歳山 龍国寺
知足美加子 Mikako Tomotari
九州大学大学院芸術工学研究院 教授
「共存・共生への祈り」
作品説明:
人々や他の生物との共生・共存をテーマにした、日本の音楽家、SeireN とロシアのメディアアーティスト Vlad Kononkov による映像のコラボレーション作品です。
作品に関するメッセージ:
1曲目 [オレンジが沈む頃に] by spla
3年前に急に空へ旅立った友達が
「夕方の夕日ってなんか寂しいよね」と言った私に
「また明日ねの色だよ。だから寂しくないんだよ」
と生前私にくれた言葉を思い出し泣きながら書いた曲です。
人という儚い存在、そこから生まれる言葉。
当たり前の日々が大切で尊い。
そんなことを思いながら書いた曲です。
2曲目 [Still ~ それでも] by daich
イントロ冒頭の銃声をイメージした後にもあるように、差別や暴力に対する訴えや平和に対する願いを込めています。
今回は海洋に関するテーマではありますが、海洋生物も含め、人の手によって失われるものへの悲しみも含みます。
歌詞では深海を絶望に例えて、そこに光をさすには自分で考え続けなければならない、自分がどんな状況であってもそれでも進もうというメッセージとなっています。
映像作品 by Vlad Kononkov
今回の SeireN とのコラボレーションで、この世界における人間の位置づけや、人と他の生物との関係性について深く考えることの一助になっていただけたらと思います。私たちは常に振り返り、私たちの存在について考えることによってのみ、私たちは古い過ちを避け、この地球上で共に生きる他のすべての存在を尊重することができます。たとえ距離や国境によって分断されていても、私たちは音楽、映像、感情を通してつながり、協力することができるのです。
SeireN
メロディを重視した感情的な楽曲に、レンジの広い力強くかつ繊細な歌声が加わることでより響く作品を目指した、vocal:spla とクリエイター:daich で結成したユニットです。
作品はこちら:https://song.link/SeireN
spla 作詞・作曲・ボーカル |
Daich 作詞・作曲・編曲 |
spla 作詞・作曲・ボーカル |
Daich 作詞・作曲・編曲 |
Vlad Kononkov
ロシアのウラジオストク出身のメディアアーティスト。テクノロジー・アート、メディア・アート、サウンド・アートの分野で、グループおよび個人のプロジェクトに取り組んでいる。彼の作品における環境問題への関心や、海洋哺乳類の生態への探求は、ジェネレーティブグラフィックスやサウンド体験へと融合されています。
詳細はこちら:https://en.vladkononkov.com/about
Vlad Kononkov
メディアアーティスト
「0=1 -Discontinuous Continuity」
素材名:閃光電球、鏡、アルミニウム、鉄、電子部品など。
作品説明:99個の閃光電球が不規則なタイミングで一回きりの発光を繰り返します。これにより非連続の連続、「消滅」と「生成」を両義的に暗示する唯一無二の繰り返し、一回性の繰り返しを表現しています。
椎木講堂に隣接したフジイギャラリーにて、栗山斉先生の個展「無にみつるもの」も 2022年5月11日(水)〜2022年7月29日(金) に開催中。
フジイギャラリーのグランドオープン記念展示でもありますので、是非、足をお運びください。
詳細:https://fujiigallery.kyushu-u.ac.jp/event/2022/20220511_munimitsurumono/
栗山 斉 Hitoshi Kuriyama 九州大学大学院芸術工学研究院未来共生デザイン部門 准教授 |
0=1 -Discontinuous Continuity photo by Hikaru Hamada |
栗山 斉 Hitoshi Kuriyama
九州大学大学院芸術工学研究院未来共生デザイン部門 准教授
0=1 -Discontinuous Continuityphoto by Hikaru Hamada